もう何も言うことはない。結果が全てを物語っている。たった1年で元の3年連続最下位チームの本性をあらわにした。これには必ず深刻な問題点がある。二段モーションがどうこう、とかWBCがどうした、とか牛監督の采配がどうした、とか佐伯個人がどうした、という話ではない。このチームの抜本的問題として以下2点の問題を提起したい。
1.14年連続のドラフトと育成の失敗
 我が軍のローテーション投手、しかも本物のローテーション投手といえば番長と門倉と土肥しかいないが、この3人のうち2人はトレードの獲得組である。ドラフトで取ってきて自軍のローテーションに入る投手を14年獲れなかったということになる。百歩譲って吉見がいる、といっても15年で2人のローテーション投手。三浦が91年6位、吉見が00年2位である。これ以上上の世代もいない。他チームの状況を見れば、

  読売   上原98年1位、内海03年自由(高橋尚99年1位)
  阪神   井川97年2位、安藤01年自由、江草02年自由(福原98年3位)
  中日   川上97年1位、中田04年2位、朝倉00年4位
  ヤクルト   石川01年自由、藤井99年2位、川島03年自由(館山02年3位)
  広島   黒田96年2位、大竹01年1位(小山田98年5位)
  (カッコ内は故障中などの選手。この上の世代では、読売桑田85年1位、中日山本昌83年5位、ヤクルト石井一91年1位、広島佐々岡89年1位)

であり、91年のドラフト組にエースを任せているチームもなければ、その上にも下にも吉見程度のローテーション投手しかいないチームもない。ちなみに91年以降のドラフト選手は、

  91年 1位 斉藤隆(まあいいだろう) 2位 永池(現楽天)
  92年 1位 小桧山(苦笑) 2位 佐伯
  93年 1位 河原(〃) 2位 波留
  94年 1位 紀田 2位 米
  95年 1位 細見 2位 関口
  96年 1位 川村(中継ぎで辛うじて生存) 2位 森中
  97年 1位 谷口  2位 新沼
  98年 1位 古木(ムム!) 2位 矢野(現楽天)
  99年 1位 田中一(!?) 2位 木塚
  00年 1位 内川(ムム?) 2位 吉見
  01年 1位 秦(何やってる?) 3位小田嶋
  02年 自由 村田、龍太郎
  03年 自由 吉川、森大輔
  04年 自由 那須野、染田
  05年 希望 高宮  3巡 内藤

なんと楽天や近鉄に回る選手や、中継ぎに回る選手の多いこと。しかし、この15年(!)先発ローテーション投手たりえる資質の投手を獲れなかったフロント、中継ぎに回したり自軍では芽を出させてやれなかった現場の責任は非常に大きいと思う。
 
 もちろん、土肥や門倉は立派にやってくれているし、外国人に補強を頼るのもいいだろう。それにしても、生え抜きのローテーション投手が過去15年で一人(吉見や昨年までいた斎藤隆を入れてもそれにしても...)というのはひどい話である。ここに、このチームをここまで堕落させた重大な原因がある!(つづく)